アップリンク・パラジャーノフ特集上映「ざくろの色」「火の馬」

 ようやっと涼しく感じる夜が増えてきました。9月に札幌へ帰省するんですがあっちの夜は既に肌寒いらしいのでなにを着ていこうか今から悩んでいます。毎度のことなんだけども……。

 さて、今日渋谷アップリンクパラジャーノフ特集上映やるということで行ってきました。パラジャーノフはかのタルコフスキーに大きな影響を与えた映画監督として有名な人で、最も好きな映画の一つがタルコフスキーの「ノスタルジア」である僕は今日を以前から結構楽しみにしていて今朝も十分な睡眠を取って上映に臨みました。

 一作目「ざくろの色」。これはアルメニアのサヤト・ノヴァという詩人をテーマにした、映像の展開がとても静かで紙芝居的なのが特徴の作品です。冒頭で繰り返される「私の生も魂も、苦悩の中にある」というようなサヤト・ノヴァの言葉が表すように、東欧キリスト教世界の苦痛と神への服従といったテーマが、静かで詩的な映像と、長閑なようだけど緊迫した厳かな音楽と共に語られます。観ていると時間の感覚がわからなくなるようで、そう書くと絶対睡眠導入映画だと思われそうで実際僕も半ば諦めの境地でいたんですが、不思議と最後まで眠気は訪れず、むしろずっと観ていられる。全体を理解できた気はしないんですが、クセになるような不思議な体験ができる映像詩でした。

 2作目「火の馬」。こちらはざくろの色とは打って変わって、とてもダイナミックで暴力的な映像で2人の男女の不幸な巡り合わせを描いた作品で、ざくろの色よりはずっと映画らしい映像なんですが。結構ぐっすり寝ました。どうしてだろうね?いやはや、さすがタルコフスキーの師です。恐れ入った。しかし映像の中で激しく動く東欧の冬の山々の風景は凄く綺麗だったし、音楽もやはり攻撃的かつ厳かな印象で、ストーリーは掴めないながらも映像美は感動的なものでした(こなみかん)。

 どちらもかなり新鮮な映像体験で大いに楽しめる上映でした。ただ、この種の監督作品の多くに違わず、今回の2作品もキリスト教世界の雰囲気に大きく支配された映画であるので、その方面の知識がもう少しでもあればもっと楽しめたし、映画と宗教両方面への理解も深まったんだろうなと思います。(知識があるだけじゃ無理なことはわかってるんだけども…。どうすればいいんだろう?)やっぱり勉強が必要ですね。。。

 あとどうでもいいですが、渋谷に行ったついでにHMVを物色してデイヴ・メイスンの「アローン・トゥギャザー」のLPを掘り出してきました。伸びのあるスワンプロック最高や!これぞバイタリティの発露!これぞ音楽!苦痛と服従なんていらんかったんや!

 

ざくろの色(デジタル・リマスター版) [DVD]

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アローン・トゥゲザー

アローン・トゥゲザー